ブロックストレージにおける性能測定値の公開情報はありますか?

ブロックストレージ

2016年4月1日 (2021年5月2日:更新)

弊社で実施した、Hyper-Vサービスとブロックストレージの性能測定値およびその際の環境、検証内容については、下記の通りです。

なお、本検証結果はあくまで参考値であり、性能を保証するものではありませんので、予めご了承ください。

1.環境構成

  • Hyper-VホストOS:Windows Server 2012 R2 Server Standard 6.3 Build 9600 (x64)
  • Hyper-Vホスト上の仮想マシンOS:Windows Server 2012 R2 Server Standard 6.3 Build 9600 (x64)
  • 仮想マシン世代:第2世代
  • 仮想マシンスペック:CPU 2vCPU、メモリ 2048MB
  • IOPS測定ツール:CrystalDiskMark 5.1.2

2.検証内容

  • Baremetalサーバを展開後、Hyper-Vホスト化(Hyper-Vサービスにて提供しているInitialSetting.exe利用)
  • ブロックストレージ(IO性能確保型)において、以下3つの容量・ IO性能の仮想ボリューム作成
    ・容量 (サイズ) : 1000GB, IO性能 : 2 IOPS/GB
    ・容量 (サイズ) : 2000GB, IO性能 : 2 IOPS/GB
    ・容量 (サイズ) : 4000GB, IO性能 : 2 IOPS/GB
  • Hyper-Vホストと仮想ストレージをiscsi+MPIOで接続
  • 各ボリュームをフォーマットし、それぞれドライブレターD,E,Fを割り当てる
  • それぞれのドライブに容量固定のvhdxファイルを作成
  • 1台のVMに3つのディスクをアタッチする
  • CrystalDiskMarkを利用して各3ボリュームのIOPSを測定する

3.検証結果

それぞれのディスク容量でストレージの性能を測定しており、下図の表では、3回計測した値の平均値を掲載しています。
検証結果から、下記のことがわかります。

  • ブロックストレージで作成する仮想ボリュームのサイズが大きくなるほど、より高いIOPS性能を発揮します。
  • QD(Queue Depth)を大きくすることで、より高いIOPS性能を発揮することができます。

a. ディスク容量:1000GB / IO性能:2IOPS/GB / 試行回数:3回 / Interval:5sec の場合

方法 測定値
Random Read 4KiB (Q=32, T=1) 8.997 MB/s [2196.5 IOPS]
Random Write 4KiB (Q=32, T=1) 8.227 MB/s [2008.5 IOPS]
Random Read 4KiB (Q=1, T=1) 9.017 MB/s [2201.4 IOPS]
Random Write 4KiB (Q=1, T=1) 8.702 MB/s [2124.5 IOPS]

b. ディスク容量:2000GB / IO性能:2IOPS/GB / 試行回数:3回 / Interval:5sec の場合

方法 測定値
Random Read 4KiB (Q=32, T=1) 17.187 MB/s [4196.0 IOPS]
Random Write 4KiB (Q=32, T=1) 17.835 MB/s [4354.2 IOPS]
Random Read 4KiB (Q=1, T=1) 12.180 MB/s [2973.6 IOPS]
Random Write 4KiB (Q=1, T=1) 9.103 MB/s [2222.4 IOPS]

c. ディスク容量:4000GB / IO性能:2IOPS/GB / 試行回数:3回 / Interval:5sec の場合

方法 測定値
Random Read 4KiB (Q=32, T=1) 35.061 MB/s [8559.8 IOPS]
Random Write 4KiB (Q=32, T=1) 36.053 MB/s [8802.0 IOPS]
Random Read 4KiB (Q=1, T=1) 13.027 MB/s [3180.4 IOPS]
Random Write 4KiB (Q=1, T=1) 8.918 MB/s [2177.2 IOPS]