サーバーインスタンス上のLinux環境でArcserve UDP 6.5によるバックアップが失敗することがあります。

Arcserve Unified Data Protection, 運用

2017年7月10日 (2021年5月4日:更新)

ミドルウェア Arcserve UDP 6.5をサーバーインスタンス上のLinux環境でご利用いただく場合、稀にバックアップの取得が失敗する事象が確認されております。弊社で確認したところ、サーバーインスタンスのメタデータサービスに対して、Arcserveのバックアップジョブ実行時に通信が発生し、この通信が原因でバックアップジョブが失敗すること が確認されました。
該当するお客さまは、大変お手数をおかけいたしますが、対処方法に記載する対応をお願いします。

◆対象
Arcserve UDP 6.5を利用したサーバーインスタンス上のLinuxサーバーのバックアップ

◆原因
Arcserve UDP 6.5から実装されたメタデーターサービスへの応答仕様に不具合があると見込まれます。当該通信を遮断することで、バックアップジョブは正常終了できる ことを確認しました。弊社は、arcserve社に対し、不具合の確認および修正を要請しています。

◆対処方法
バックアップジョブの実行毎に、メタデーターサービスとの通信を以下の手段で遮断するように設定ください。
(メタデータサービスとの通信はインスタンス起動時のみ行われます。このため、本対処方法を実施した場合でも、メタデータサービスとの通信に関する影響はございません)

メタデーターサービスとの通信を遮断する設定

#sudo iptables –A OUTPUT –d 169.254.169.254 –j DROP

メタデーターサービスとの通信を再開する設定

#sudo iptables –D OUTPUT –d 169.254.169.254 –j DROP

◆注意事項
iptables は、インスタンスの再起動が行われると初期化されるため、当該通信を遮断する設定が消去されますので、ご注意ください。なお、Arcserve UDP 6.5には、バックアップジョブ実行前にコマンドを自動実行するプレスクリプト機能 (実行前/後スクリプトの設定)がございます。詳しくは、製品マニュアルをご参照ください。